ホットプロジェクト
構造物点検のプロフェッショナル集団を目指して
大阪支店 環境防災部 グループリーダー 2015年入社
弊社は「建設コンサルタント」として「防災リスクコンサルティングサービス」「環境リスクコンサルティング」を展開しています。私は工学部の土木工学科を卒業し、入社して約9年の間「防災リスクコンサルティングサービス」の中でも主に構造物全般の調査・診断を行っています。
一言で構造物と言っても、橋梁・トンネル・道路・河川・漁港・港湾・海岸等々・・・各々の施設に各々の評価基準と着眼点があり、調査・診断を実施するにあたって理解を深める必要があります。弊社の構造物調査のチームメンバーは、私のように土木系の学科からやってきて構造物点検に携わる人間もいれば、全く違う分野から挑戦する人も多く、社内勉強会の定期開催や外部の講習会への参加推奨等、社員の知識向上と好奇心へのサポートはバッチリです。
弊社はフィールドに強く、その機動力の高さで実際に現地を自らの目で確認・把握することを最も得意としておりますが、近年、新技術活用の推進が進められる中で、弊社としても「電子野帳」「点検カメラ(高所用)」「水中ドローン(ROV)」「ドローン(UAV)」「3DLiDAR」等の現地調査用の機材や、「BIM/CIM」「AI」「調書作成補助システム」等の技術を用い、より効率的に時代の変化に追随したサービスの提供を心掛けています。
また、私の所属する大阪支店では従来の定期点検や詳細調査はもちろん、近年の世情から需要の高まる
①橋梁基礎部の洗堀状況の把握、
②水管橋の点検、
③グリーンインフラ等、今後需要が増えていくことが予想される項目に対しても早期から積極的に取り組み、社会のニーズに寄り添える商品展開を行っています。
橋梁基礎部の洗掘状況の把握
近年の豪雨災害により、河川橋梁の洗掘被害は増加しており、今後の気候変動に伴い河川橋梁の被災事例は更に増加していくことが予想されます。「水中部の状態把握に関する参考資料(平成31年2月 国土交通省道路局国道・技術課)」にて、道路橋の定期点検において洗掘は考慮すべき変状の一つであり、洗掘に対する状態把握に関する技術的な留意点が示されました。
弊社は潜水調査を得意としており、陸上・水中の観点から現地状況をより詳細に把握し、迅速かつ的確な提案が可能です。
水管橋の点検
2021年に和歌山市で発生した六十谷(むそた)水管橋の崩落事故を受け、厚生労働省は全国の水管橋について5年に1回以上の定期点検を義務付けました。実施にあたってはドローンなどデジタル技術を用いた点検手法も認め、道路の点検で実施している「近接目視」は原則求めないものの、補剛部材や支持金具など劣化によって水管橋の崩落を招く恐れがある部材については、近接目視で詳細に状態を確認する必要がある、と示しています。
弊社では、重機やフロート、キャリテージを使用した近接目視はもちろん、ドローンを用いた空撮にも対応しており、柔軟な対応が可能な体制を構築しています。
グリーンインフラ
近年地球温暖化が加速し、日本でも異常気象による自然災害が増えています。自然が持つ機能を上手に利用することで、災害のダメージを最小限に抑え、万が一被害を受けてもスピーディかつリーズナブルな復興を助けてくれる可能性がある「グリーンインフラ」。現在、特に都市部のインフラ整備においては、道路や建物のようなコンクリートが街全体を覆う「グレーインフラ」が先行していますが、従来の土地に暮らしていた生態系の崩壊等の様々な問題が引き起こされています。
弊社には動植物・猛禽類の調査を行う「環境リスクコンサルティング」のチームがあるため、インフラと自然環境の双方の観点からアプローチできることによって「グレーインフラ」から「グリーンインフラ」へ移行し、自然が持つさまざまな機能を町の整備に活かすと、こうした課題を解決できる可能性があるのです。
ただ、ミクニヤはそれだけではありません!!今まで5年に1度定期点検で、地道に・確実に実施してきた「受け継いで培ってきた技術」を、実際に現地でリアルタイムで情報共有をしながら状況把握を行ったり等を通して、各業務で最も適した方法でサービスを提案・提供できるよう、日々研鑽を行っております。
社会インフラが必要不可欠な現代において、自然とインフラが調和した社会、人々が安心できる生活を送るための社会基盤メンテナンスを、確かな技術でお届けする「ミクニヤ品質」を全国へ広げていきます。(了)